市川市で暮らす、パパ(父)と、おっか(母)と、ごはちゃん(猫)と、私(武井怜)の日常の、漫画と文章です。
ちょっと気になる「ご近所さんの生活」を、我が家のでよかったら、見てもらえたら嬉しいなと思います。
【第34話】
『貧乏パーマの話2』
私は、前の回でお話した、海外の人みたいなパーマに憧れて、やってみた貧乏パーマを、どうしてか、昨年も今年も、髪の毛の大敵である、湿気が多い、梅雨時の周辺に、やりたくなります。
この前、私は、パパとおっかと、お出かけをする予定がありました。その日の天気は、朝から雨と言われていました。だから、私は、貧乏パーマが、雨に負けてしまうかなと、少し心配をしました。だけど、心配しながら、出かける前の日に、貧乏パーマのセットをしました。
出かける日の朝は、天気予報のとおり、雨が降っていました。おっかと私は、私の貧乏パーマを、ほどきました。その日も、私の、大きな貧乏パーマ頭が完成して、おっかと私は、大笑いしました。私は、パパはよく、私を見て、笑わないでいられるな、と思います。
私は、髪型を崩さない、というスプレーを、おっかに、仕上げにかけてもらいました。それと、貧乏パーマが、雨に負けて、とれてしまったときのために、ヘアゴムとヘアピンを、いくつか持って、外に出ました。
そうしたら、家を出て、たぶん、3分も経たないうちに、私は、風に吹かれて、視界に入った毛先が、なんだか、まっすぐみたいになっているように思えました。だから私は、となりを歩いていたおっかに、「髪の毛、まっすぐになってない?」と聞きました。あんなにくるくるの貧乏パーマを見ていたおっかは、まだ家を出たばかりで、そんなことあるはずがない、というように、「全然とれてないよ」と言いかけて、「あれ?」と言いました。おっかは、「毛先の方が、少し、まっすぐになってる」みたいなことを言いました。私は、「やっぱりな」と思いました。おっかと私は、とれるの早い、と驚きながら、駅に向かいました。
私は、駅のトイレの鏡で、私の頭を見ました。私の頭は、上はまだ、貧乏パーマが残っていて、下だけ、まっすぐでした。私は、おっかに、「夜叉みたい」と言って、2人で笑いました。私は、夜叉とはなにか、わかりません。
<ご近所さんの生活>エッセイ漫画
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武井 怜
1988年生まれ。現在、両親と猫と千葉県市川市在住。動物、お笑い、海外のコメディ、甘いもの、お相撲などが好き。コミックエッセイ『気にしすぎガール~この世のあらゆる物事に気を遣いすぎる女の日常~』(KADOKAWA)発売中。