今年3月、新たな行徳警察署長として着任した野水裕介警視。「専門はサイバーセキュリティ」と語る氏に、行徳地区の印象や現状、今後の抱負を聞いた。

伝統と利便性、双方の魅力を併せ持つ行徳地区
兵庫県淡路島出身の野水署長。兵庫県警から千葉県警へ永久出向し現職に。「行徳は昔、塩作りが盛んだったと聞きますが、故郷の兵庫県も赤穂の塩で有名で、親近感がわきます」と話す。「寺社仏閣が多く神輿が有名と、伝統が息づく地である一方、都心へのアクセスがよく、若い家族や外国人も多く住む、活気がある街。非常に住みやすい場所だと思います」
突出する「自転車問題」解決に向けて
移動手段として自転車利用者が多く、自転車関連の交通事故や盗難が非常に多いのが行徳地区の現状だ。「自転車の事故と盗難の抑止ができれば、この地域の安全性はさらに高まると強く感じている」と野水署長。
現在、職務質問の強化や自転車利用者への交通指導・取り締まりを推進しているという。「自転車への交通反則通告制度」がスタートしたこの機会に、「現場でしっかり指導・警告し、交通事故を1件でも減らしたい」と語った。
自転車の盗難については、一人ひとりの予防が大切と訴えた。「短い時間であっても鍵は必ずかけてほしい。できれば2つ付けることをお勧めします」
これまでの知見を生かした「説得力のある詐欺対策」
2026年の行徳署管内における電話による特殊詐欺は、2月末現在で3件、約2000万円の被害が発生し、すでに昨年の額を大きく上回っている。「私はサイバー対策が専門ですので、被害を防ぐための説得力のある情報を、SNSアカウントなども活用し、積極的に発信していくつもりです」
被害に遭わないためには、自分は大丈夫と過信せず、家の電話は常に留守番電話にして相手を確認することや、録音機能付きや警告メッセージの流れる電話機を使用することが有効。「スマホでは警察庁推奨アプリのインストールが有効です。役所や警察はお金の話は絶対にしません。そのような電話があったら、すぐに警察に連絡を」と市民に呼び掛ける。
住民と共にある行徳警察署を目指して
兵庫県警2年目で阪神淡路大震災を経験した野水署長。その時、危機管理の大切さを痛感したそうだ。「首都直下地震が起これば、行徳も大変な被害が出ると予想されます。平時から住民の皆さんと繋がり、防災訓練などもしっかり取り組んでいきたい」。そのためには警察の活動に対する地元住民の理解と協力が不可欠だと言い、「頼れる、誇れる、思いやりのある千葉県警の確立に向け、署員一同全力で取り組んでいきますので、ぜひ住民の皆さんにもご協力いただきたい」と話を結んだ。









