図書室とICT機器を活用した教室が合体
浦安市は子どもたちが情報を活用し、主体的な学習に取り組むことができる場所として、市内小学校に図書室とパソコン室の機能を持ち合わせた学習環境「メディアセンター」の整備を進めている。
浦安小学校と入船小学校で整備工事がすでに完了しており、「紙の情報収集」「電子の情報収集」の良い点を生かしながら、このメディアセンターを活用した授業が行われている。
6月30日(月)、令和6年度中に整備された2校のうちの1つ、入船小学校のメディアセンターで見学会が行われた。
室内に入ってまず目を引くのが6.4m×2.5mのスクリーン。部屋の1面にあたるこの大きなスクリーンに映像を映して学習を進めるのだという。たとえば、動物などを実物大で映すことができる。実際、コウテイペンギン(体長1.2m)や奈良東大寺の大仏の顔などを実物大にするデモンストレーションも行われた。また、浦安鐵鋼団地の「バーチャル工場見学」動画を映し出せば、大画面ならではの迫力に。3年生の社会科の校外学習の予習復習に活用できるという。
室内には高性能のマイクやカメラなども設置されているので、オンライン授業などの双方向型の取り組みも可能だ。
「ほかにもスクリーンに絵本を映し出して、読み聞かせを行うこともできます。算数の図形の授業や、音楽鑑賞、遠隔地の外部講師の話を聞いたり、他校とのオンライン会議も。アイデア次第でいろいろな使い方ができます」と担当者。
図書館との連動
メディアセンターの特徴はICT機器を活用した機能に加えて、従来の図書室機能も備えている点だ。大画面で知りえた情報について児童が「本でもっと詳しく調べたい」と思った場合、ここなら「電子の情報収集」から「紙の情報収集」にスムーズに移行することができる。
電子の情報も紙の情報も、それぞれの良さを生かしながら、収集、活用、そして発信することができるメディアセンター。令和8年度までに残る15校でも整備が進められる予定。
唇だけでも約1mの大仏。「目が少し開いている」ことに気づいた子もいたそうだ
スクリーンのほか、プロジェクター、マイク、カメラなどが天井付近に設置されている