公開日: 2026年4月2日 - 最終更新日: 2026年4月2日

4月「いちかわ・行徳俳壇」結果発表!

明光企画スタッフ
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いちかわ・行徳俳壇

たくさんのご応募ありがとうございました。
ご応募いただいた中から見事選ばれた特選2句、佳作3句を発表いたします。

選者コメント

俳句は最初の五音、中の七音、最後の五音という五七五のリズムで構成されていますが、このリズムは、日本人にはとても心地よく感じられ、歌いやすく、記憶にも残りやすいリズムです。日本の古代の歌謡が登場する古事記や日本書紀、万葉集にも、五音七音のリズムが使用されています。その後の和歌も連歌も、さらに俳句の元になった俳諧連歌も五音七音で構成されています。明治に入り、正岡子規が俳諧連歌の発句のみを独立させて、五七五の十七音からなる俳句を確立しました。俳句では、「きょ」「しゅ」「ちょ」などの拗音や長音「―」や促音「っ」などは一音に数えます。俳句を作る時は書いただけではなく、芭蕉が「舌頭千転」というように何度も口に出して読み、言葉のリズムや響きを深く感じてみることが大切です。ぜひ心掛けてください。

「入り乱れ入り乱れつつ百千鳥」 正岡子規

「曲水の詩や盃に遅れたる」 正岡子規

 

いちかわ俳壇


 特選

  • あたたかや箱が欲しくて買ふクッキー
    (船橋/白翆)

    【評】お菓子が詰め込まれている箱は、金属にしろ厚紙にしろ大変色鮮やかで凝った美しい作りのものがあります。特に女性は、その奇麗な空き箱を利用して、アクセサリーや小物を入れる容器にしたいと思うのでしょう。中身のクッキーよりも箱が欲しいという気持ちがこの句からしっかり伝わってきます。上五「あたたかや」が、その心の雰囲気を表しています。
  • 水仙の香に日溜りは膨れをり
    (国分/青空) 

    【評】水仙は、晩冬の花のない季節に清楚で気品ある花を咲かせます。冬の日溜りに咲く水仙は芳香に溢れ、春が近づくことを告げるようです。その香によって、冬の日溜りの暖かさがさらに大きく膨らんでいくように感じたのでしょう。日溜りの景を上手に詠んでいます。

佳作

  • ねんごろな言の葉フリージアの白
    (葛飾区/白翆)
  • ヒヤシンス夫の代りに夫の席
    (杉並区/すみ)
  • 春の川光加へてなめらかに
    (宮久保/虚空)

 

行徳俳壇


 特選

  • 曲水の宴や羽觴に傷ふたつ
    (行徳駅前/大岡秋)

    【評】曲水の宴はテレビでは見ますが、実際にはなかなか見られません。羽觴は鳥の翼の形をした杯で、曲水の宴に使われます。曲水はその杯が流れて来る間に歌を一首詠まなければなりません。作者は、その杯に二つの傷を見つけました。杯である「觴」の旁は「傷」の旁と同じです。文字についての発見もありますが、傷を見ていて一首を読み上げることができたのでしょうか。
  • 菜の花や乳突く仔羊加減無し
    (行徳駅前/彩恵)

    【評】生まれたばかりの子羊でしょうか。母乳を求めて、夢中になっている様子を「加減無し」と表現しています。また「乳を吸う」のではなく「乳突く」という言葉で、夢中の様子をさらに強めています。菜の花が咲く春は、子羊誕生の季節です。季語「菜の花」と子羊の動きが上手くマッチングしています。

佳作

  • 立ち話の終りは「又ね」沈丁花
    (富浜/小川はる乃)
  • 春泥を掬ふ建機の高唸り
    (幸/汐風 爽)
  • 氷上にリフト伸び伸び金メダル
    (新井/心月)

 

 

選者略歴

峰崎成規。昭和23年生まれ。
俳人協会会員。結社「沖」同人。平成25年第27回千葉県俳句作家協会新人賞受賞。
平成26年「沖」同人、沖新人奨励賞受賞。平成28年第十六回手児奈文学賞受賞。

 

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「いちかわ・行徳俳壇」募集中
【4/3~4/24募集分】

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