ICL(眼内コンタクトレンズ)を検討する前に知っておきたいこと
近視や乱視の治療法の一つとして知られるICL(眼内コンタクトレンズ)。 角膜を削らずに専用のレンズを挿入する方法として関心が高まっていますが、手術には適応や注意点もあります。
今回は、ICLの仕組みや検討する際のポイントについて、田中宏樹院長に話を伺いました。

葛西駅前たなか眼科 田中宏樹院長
角膜を削らない視力矯正手術
ICLは、目の中に小さなレンズを挿入して近視や乱視などの屈折異常を矯正する外科的治療の一つ。「日常的に運動をする方、近視や乱視の程度が強い方、職業上の理由で裸眼での生活を希望される方、ドライアイやアレルギーなどでコンタクトの使用が困難な方などからご相談いただいて、執刀しています」
ICLの特徴は、角膜を削らずに視力矯正を行う点。目の中の虹彩と水晶体の間にレンズを挿入することで、視力の矯正を図る。この点は、レーザーで角膜の形を変化させることで視力を矯正するレーシックとちがいがある。
レーシックでは、一度削った角膜は元に戻すことができない。一方のICLは、ライフスタイルが変わった際や、万が一将来的に別の目の病気になった際に、レンズを取り出すことができる。「例えば、加齢により白内障になった場合にもICLレンズを取り出して白内障手術をうけることができます」
手術前に知っておきたいポイント
「当院では手術は日帰りで両眼同日に行うことが可能です。点眼麻酔を使用するため、痛みはほとんど感じません 。術後眼帯は必要なく、保護ゴーグルをして帰宅できます」
一方で、レンズを埋め込む外科的手術であるため、感染症や眼圧上昇などのリスクが伴う場合があるほか、目の形状などにより手術適応外になる場合もある。また、自由診療のため適応検査費用5500円(税込)、手術費用として片眼で32万円(税込)~の費用がかかることも抑えておきたい。※
「治療を検討する際には、事前に精密検査を受け、適応の有無や注意点、費用について医師から十分なカウンセリングと説明を受けることが大切です」
まずは医師と相談を
田中院長は「ICLの手術はすべての方に適している治療とは言えません。21歳~40歳前後が適応年齢と言われています。近視乱視がまだ進行している20代の方、老眼の影響が出始めるため40代の方は慎重な検討が必要です。目の状態や生活スタイルによっても異なるため、まずは検査を受けて、専門的な手術に対応している医師に相談することが重要」と話す。
『見える・見えない』は生活クオリティに大きく関わること。視力矯正にはさまざまな方法があるので、治療内容やリスクについて理解したうえで、自分に合った選択肢を検討したい。
※手術費用は乱視の有無やレンズの種類によって変動









