公開日: 2023年11月24日

自然動物園でクロツラヘラサギが一般公開

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環境考えるきっかけに

レッドリストで絶滅危惧種に指定されている貴重な水鳥のクロツラヘラサギ。江戸川区自然動物園(北葛西3)では、環境教育や繁殖のため多摩動物公園(日野市程久保7)から移動してきたつがいの2組4羽の一般公開が11月7日(火)から始まった。

クロツラヘラサギは、夏に朝鮮半島で繁殖し、冬になると九州地方や台湾、香港などで越冬する、トキ科の渡り鳥。大型の鳥で、平たくて先端が丸いヘラ状の黒いくちばしが特徴。1980年代には、環境汚染により個体数が世界で300羽以下まで減少し、絶滅寸前に。その後、生息域の東アジア各国の国境を越えた保護活動により個体数が世界で約6000羽程度まで回復したものの、現在も絶滅の危機に瀕しているとして、国際自然保護連合(IUCN)がレッドリストで「絶滅危惧種EN」に指定している。

都内で唯一、ラムサール条約登録湿地に認定された葛西海浜公園にも、越冬のためにまれに飛来することが確認されている。

同園でのクロツラヘラサギの飼育は今回が初めて。水場の周りを歩いたり、止まり木に止まって羽繕いをしたりと、早くも園に慣れた様子を見せているという。

担当している飼育員の磯部まり子さんは、「世界でも個体数が少なく貴重ですが、葛西海浜公園に飛来するなど区にとっては身近な鳥です。見に来た方が、自然や環境について考えるきっかけになれば」と話す。

 

クロツラヘラサギ
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