オスは青紫、メスは茶色
国蝶のオオムラサキの観察会が6月27日(金)~29日(日)、市川駅南口図書館で開催され、親子連れなど多くの人が訪れた。
図書館の入口前に展示されていたのは、羽化した2頭のオスのオオムラサキ。訪れた人が次々と足を止め、かごの中をのぞき込んでいた。羽の表が青みのある紫色なのがオスで、メスは茶色。メスは標本で紹介されていた。
6月はちょうど羽化の時期で、幼虫から成虫までを見ることができる。会場にはエノキの葉を食べる幼虫2頭と、サナギ2頭も展示された。
オオムラサキは1957年、全国各地に生息し国民によく知られていることから国蝶と選定された。成虫は樹液をエサとし雑木林を好む。しかし、都市化と共に雑木林が減り、市川市では50年ほど前に絶滅した。観察会の主催者「市川にオオムラサキを生息させる会」では、生息地から卵を譲り受け飼育しているという。
観察していた小学1年生の女子は「初めて見た。紫がきれいでかわいい」と驚きの表情。畑農家を営む男性は「蝶はよく見かけるが、この蝶は見たことがない」と感心していた。
同会の川添茂代表は、「当面の目標は、市川市で産卵し、生まれも育ちも市川市のオオムラサキを見られるようにすること」と話していた。