公開日: 2024年4月2日 - 最終更新日: 2024年4月2日

高齢者施設では災害時にどういう対応をしているの?

浦安新聞の中の人
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地震や水害など、高齢者施設ではどのような対応を取っているのだろうか?
市内の介護付有料老人ホーム「コンシェール舞浜」(東野)と「舞浜俱楽部」(高洲・富士見)で話を聞いた。

最新の災害対策を施した施設
コンシェール舞浜

話を聞いたのは飯田望総支配人、村尾拓史支配人

震災後に建った新しい建物

2017年開設のコンシェール舞浜。
東日本大震災後の厳しい建築基準をもって建てられている。
昨年5月には新館もオープン。こちらはCLT(木質系材料)を用いて建屋を軽量化し、建物への負荷を最小限に抑えるなど新しい施設ならではの対策も取り入れている。

「地震が起こっても建物は安全。避難よりも施設内でできる限りの対応ができるように備えています」

避難訓練はあわてず落ち着いて

避難訓練は年3回。
入居者とスタッフは建物の外に逃げるのではなく、決められた集合場所に集まる。
スタッフは「大丈夫です。落ち着いてください」と声掛けしながら入居者を誘導。また、自分で歩いて移動できない人は車いすで移動させる。
災害時はエレベーターが使えないことが多く、そうした際は4人で担ぐのだという。
「そのような事態に至ったことはありませんが、必要となれば2人で下ろす方法も、階段を滑らせて下ろす方法もあります」


家庭ではどうだろうか。
避難訓練の代わりに地域の避難場所を確認しておくことはできる。しかし車いすを階段から下ろすなんて…。
「そういうときは周りの人の助けを借りて、できるだけ安全に移動しましょう」。
普段の地域交流がカギといえる。

敷地内遊歩道に防災ベンチを設置

コンシェール舞浜の敷地内にある遊歩道にはベンチがあり、災害時にはカマドに変身。
マンホール上に設置して使える簡易トイレもある。


「いざというときには地域の人も使える。地域にこの施設があってよかったと思ってもらえるよう、施設としての地域交流を心掛けています」

受水槽の非常用蛇口

震災の経験を生かして対応
舞浜俱楽部

話を聞いたのは北島学総括施設長、下舘エイ子施設長

震災当時を振り返る

2011年の東日本大震災を経験した舞浜俱楽部。
「新浦安フォーラム」がある高洲地区は揺れが大きく水や電気が止まった。上下水道が使えず、一番苦労したのはトイレ。感染に気をつけながら工夫して簡易トイレを作った。
また、厨房は閉鎖、食事は備蓄品や近隣のホテルの厨房を借りて料理をするなど、普段の食事を提供できるよう工夫した。


一方、「富士見サンヴァーロ」が建つ富士見地区は被害がほとんどなかった。
ライフラインに影響はあったが、両施設とも建物は問題なし。
「有料老人ホームは設置基準が定められており、緊急時にはさまざまなスペースを有効活用することができる。両施設ともに震災後に外部による耐震チェックを行うなどしており、災害時も施設内でできる限りの対応が可能です」。
入居者の家族からは「施設に入っていてよかった」との声もあったという。

震災を経て、災害対策をブラッシュアップ

震災の経験を生かして、備蓄品は5日分から1週間分に増加。食料は水なしでも食べられるものを用意。試食を重ね、できる限り多くの人が嚥下しやすいものを採用している。
苦労したトイレは新たに簡易トイレユニットを購入。
また、台風などの風水害対策として、ガラス飛散防止のために備蓄品リストに養生テープが加わった。

舞浜俱楽部の避難訓練は年4回。水害では上に逃げるが、地震の場合はフロアごとに集合することになっている。
認知症の人も落ち着いて説明すれば理解しやすい。家庭でもあわてず落ち着いて、そして集合場所を決めておくことが大切。

また、家族と同居していても災害時に高齢者一人になる可能性もある。

「大切なのは近所づきあい。サポートが必要な高齢者がいることを知ってもらっておけば、いざというときに役立ちます」。
日頃の近所づきあいといっても難しく考える必要はなく、まずは両隣から始めてみよう。

ポリタンクも備蓄
備蓄品の一部(写真は水)
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