公開日: 2026年7月10日

フレンチ・リビエラ映画祭で 市川市在住の草森冬弥さんの作品が MICRO-SHORT部門最優秀賞受賞

行徳新聞
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今年5月、カンヌ国際映画祭と同時期に同市内で開催された「France Riviera Film Festival2026(国際短編映画祭)」において、草森冬弥さんがAIを駆使して作成した映像作品2点が上映され、そのうちの「Be my double」がMICRO-SHORT部門でAward Winner(最優秀賞)に輝いた。
草森さんは市川市出身で今も市内で暮らすマルチメディアアーティスト。
「AI制作を技術の一環として評価してもらえ、作品が芸術として認められたのかと思うと本当にうれしいです」。
穏やかな口調で語るその言葉の奥には長年積み重ねてきた創作への情熱が感じられた。

ずっと芸術が身近に

幼い頃から、絵画や映画、音楽が身近にある環境で育った草森さんは、大学では芸術理論を学び、社会人になってからもコラージュ、映像作成などを趣味として続けてきた。
3年前、知人に勧められ、まだ黎明期だったAI映像制作に挑戦。
「面白そうだからやってみよう」。そんな気持ちで、独学での「試行錯誤」が始まった。

AIは便利な道具でなく“相棒”

今回の受賞作品は、3年前にAIで初めて制作した思い入れのある1本。
テーマは「自分とはなにか」。中国の思想家・荘子の『胡蝶の夢』に着想を得て、夢と現実、自分と他人の境界が溶けあっていく様子を、鏡と影をモチーフに描いた映像だ。
当時のAIは一度に5秒の動画しか作れず、1分40秒の作品を完成させるために、膨大な数の短い映像を作成し、それらをつなぎ合わせる作業を繰り返した。
1つの画像を生み出すためのプロンプトは1000語を超えることも。
思い描いた映像が1度で現れることはほとんどなく、AIと対話を重ねながら理想の世界に近づけていったという。
完成まで1年。「あきらめずに続けてよかった」と草森さん。「私にとってAIは単なるツールではない。
たくさんダメ出しもしますけど、一緒に作品を作る相棒みたいな存在です」
透明感を大切にしている。作品に社会的メッセージがあるわけではないという。
「ただ、きれいな蝶を追っていたらたどり着いた、そんな感じで…」。照れ臭そうに語りながらも、同業者の作品を見ると密かに闘志がわく。「もちろん口には出しませんけど、負けないぞ!とは思っています(笑)」
今後はAI時代ならではの新しいアニミズム観をテーマにした映像制作にも挑戦したいと考えている。
さらなる大きな世界の舞台を目指して、挑戦は続いていく。


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