4月1日付で新しく行徳支所長に就任した小川広行さん。「生まれも育ちも行徳で、神輿担ぎはライフワーク」と話す小川さんに、行徳の今とこれから、そして支所長として地域に対する思いを語ってもらった。

市川市 行徳支所 支所長 小川広行さん
「古き良き伝統」と「新しい人の流れ」が混じり合う街、行徳
行徳の特徴を一言で表すと、「新旧の交差」と話す小川さん。神社仏閣が多く、神輿や祭りも有名で、古い街並みが残る一方、都心へのアクセスの良さから、20~30代の単身者や若い家族が多く住むマンションも立ち並ぶ。課題は双方の接点が乏しいことだ。若い層には、通勤通学先は東京で行徳には寝に帰るだけという、いわゆる「千葉都民」が多い。「新しい住民の方たちに、この地の魅力にもっと気づいてほしい、率先して関わってほしい、と思っています。古い街と新しい街の融和とコミュニティづくりが、これからの行徳にとって大きな課題だと思っています」
急激な発展が生んだ分断を解決するのは「行徳気質」
戦国時代、小田原北条氏が治めていた行徳。その時代からずっと続く旧家に生まれた小川さんだが「子どもの頃は近所に海苔の漁師が多く住み、街が磯の香りで包まれる、のどかな場所でした」。それが東西線の開通をきっかけに急激に人口が増加、新旧住民の交流が進まないうちに街が大きくなってしまった。その中で変わらないのはこの街の気風、気質だ、と小川さん。「元来行徳にはちゃきちゃき、さっぱりした、いわゆる江戸っ子気質の人が多く、人の受け入れにも寛容です。伝統の神輿も、担ぎ手の門戸を広げるため、講習会を開いたり、行徳まつりや神社巡りを開催したりと、行徳を知ってもらうためのさまざまな取り組みが広がっています。来る人をウエルカムで受け入れるという行徳気質をフルに発揮して、街をひとつにしていきたい」
行徳の「海」をもっと身近に
海と2本の川に囲まれる行徳だが、市民が直接海に触れられる場所が乏しく、「行徳は水辺の街」だということに気づいていない住民も多いそう。そこで毎週金曜日、行徳支所で田中甲市川市長と、今後の臨海部の街づくりや三番瀬の再生について協議している。さまざまな整備を進め、住民に海をもっと身近に感じ、海に親しんでもらうことと同時に水産業の振興も目指している。「歴史と伝統に加えて海もある、そんなこの街ならではの魅力を、もっとアピールできる施策を、市長の旗振りの下進めていきたい」
目指すのは外国人も交えた「地域住民の融合」
近年行徳地区で顕著なのは、外国人居住者の増加だ。市川市に住む外国人の約48%がこの地区に住んでいるという。「外国人との共生は避けては通れません。コミュニケーションを促進し、生活ルールを守ってもらうことで、昔からの住人と流入する若い世代、そして外国人が、お互いを理解し自然に融和する、誰にとっても居心地のいい行徳にするのが私たち支所の務めだと思っています。市民に寄り添い、市長の掲げる『市民目線』『現場主義』で地域をくまなく見て歩き、問題にはスピーディに対応する。住民の皆さん誰もが、住んで楽しい、ずっと住み続けたいと思える街の実現を目指して、力を尽くしていきたいと思います」







