ぼくたち、わたしたちのまち
会場を一つのまちに見立て、子どもたちが考え、主人公となって運営する「ミニ☆いちかわ2025」が9月27日(土)、28日(日)の両日、千葉県立現代産業科学館とサイエンス広場で開催され、多くの子どもたちでにぎわった。
NPO法人市川子ども文化ステーションが主催するこのイベントも今年で23年目。会場には、まちの市役所、警察、ハローワーク、銀行、放送局、新聞社、病院、飲食・生活雑貨の店舗などのテントが並んでいる。これらはすべて、子どもスタッフが中心となって準備し、運営。大人スタッフはサポートするだけだという。
そして当日来場した子どもたちはまちの「市民」として働き、また客となって楽しんだ。

ハローワークに大行列
働くにはまずハローワークへ。そこには行列ができていた。並んで求人票を手にした子は、希望の職場に向かう。働くと、まちの通貨メティが給料としてもらえ、飲食や買い物など自由に使える。
「やきそば店」の調理係を選んだ女子(小4)は「やきそばを初めて作った。材料を入れるタイミングが大事で、おいしくできた」とうれしそう。「新聞社」に入った姉(小5)と弟(小1)は会場内で参加者インタビューをしたという。「質問の仕方とメモを取るのがすごく難しかった」と振り返った。
平和に見える会場だったが、警察署の署長、伊東朋晃さん(小6)は大忙し。「落とし物や、人を探す問い合わせが次々と来ている」と休まず動いていた。
市長の臨時会談「旗をつくろう」
田中甲市長も会場を訪れた。出迎えたのは、まちの市長を務める石垣燿成さん(中2)と河邊陽梛さん(小4)。田中市長を案内して会場を巡り、まちの紹介に努めた。
「ミニいちかわの旗を作り、掲揚してはどうですか」と田中市長が提案。子ども市長の2人は「検討事項として来年に引き継ぎましょう」と笑顔で答えた。
会場を見渡しながら田中市長は「この子どもたちが市川の未来をつくっていくと思うと、とても頼もしい」と話した。
