胡録神社の祭礼に今年も行ってきた。
この祭りは毎年必ず7月14日に開催される。江戸時代、大船で商売をしていた男が嵐に遭い、神に救難を祈願したところ行徳の浜辺に辿り着き一命を取り留めたのがこの7月14日だったためだ。
まさにこの日も、嵐が来るか…と台風直撃が危ぶまれたが、雨が降るどころか行徳上空は青空が広がった。
やや強い風が吹く中ではあったが、提灯がゆらゆらと揺れる様はむしろ幻想的。
雨も降らず祭りは無事に行われた。
参道には、御札や御守りの販売があり、狛犬や御神輿も提灯の柔らかな光を受けている。
参拝順を待ちながら、御神輿をじっくり見られるのも嬉しいものだ。
行徳太鼓連の人たちの太鼓が始まり、祭りを盛り上げた。ドコドコと体の奥まで響く音と、笛や鐘の軽快なリズム。そして威勢のいい掛け声と決めポーズがビシっと揃う。「粋」という言葉がぴったりだ。
参拝すると配られるのが、無病息災の願いを込め笹に紅白の餅を付けた「笹団子」。この笹を煎じて飲むと熱が下がるという。笹は神社の境内で育ったものだ。
7月6日に自治会や婦人部など地域の人たちが1000本にも及ぶ量を用意したそう。
東西線の高架下の信号から神社へ向かう道は歩行者天国となり、夜になるにつれ、行き交う人々でごったがえした。
露店はその道沿いと神社のある公園内に。やきそば・イカ焼き・かき氷・ベビーカステラ・あんず飴・バナナチョコなど、祭りらしい店がずらり。
さらに、周辺の飲食店もお祭り用のフードメニューを店先に並べ、行徳らしく世界各国の料理が楽しめる。
また、行徳駅前公園の向かいにあるモロマンションでは、お祭りに合わせて「モロ夏祭り」を同時開催。
近隣の飲食店などが出店し、マンション中庭を会場にして盛り上がりを見せていた。
施設情報
湊新田胡録神社
市川市湊新田1丁目10−24
ほかの「記者あしも」の記事はこちら