『クジラの骨と僕らの未来』
中村玄/著(理論社)
紹介してくれたのは…
浦安市立中央図書館 坂元さん
〈おすすめコメント〉
小さな頃から生き物が大好きだった中村氏。水産大学の魚類学の講義で、鯛の全身骨格標本スケッチの美しさに魅了された彼は、築地市場で入手したマグロの頭やさまざまな魚の骨格標本を家のキッチンで作るうち、骨の形の面白さの虜に……。鯨類学研究室に所属後、座礁した体長10メートル以上もあるマッコウクジラを相手に、巨大なノギスを使った計測や大包丁での解体などを行ったり、南極海での鯨類の個体調査に参加して活動フィールドを広げたりするうち、自分が心底情熱を傾けられるものは「クジラの骨」だと確信していきます。巨大生物相手ならではの大変さや醍醐味と、夢や興味を持ち続けることの大切さを感じさせてくれる一冊です。
