公開日: 2025年12月1日

<ご近所さんの生活 第56話 武井 怜>エッセイ漫画 【毎週更新】

baychibainfo
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市川市で暮らす、パパ(父)と、おっか(母)と、ごはちゃん(猫)と、私(武井怜)の日常の、漫画と文章です。
ちょっと気になる「ご近所さんの生活」を、我が家のでよかったら、見てもらえたら嬉しいなと思います。

 

【第56話】
やもりの話

これは、少し前にあった、やもりの話です。私は、洗濯をしようとして、洗濯洗剤の箱を持ち上げました。そうしたら、洗濯洗剤の箱の上に、1匹のやもりが乗っかっていました。私は、外にいるときに、猫に会ったときと、毎日のなかで、当たり前に起きることではないことが起きたときに、すぐに、おっかやパパや、仲のいい人に、そのことを教えたくなります。だから私は、やもりが乗っかった洗濯洗剤の箱を持って、やもりの写真を撮るために、私のスマホが置いてある台所に移動しました。それから私は、おっかやパパや、仲のいい人に送るための、やもりの写真を、スマホで撮りました。私は、そのときに、やもりの手が、おもちゃみたいでかわいいな、と思いました。それで、やもりの写真を撮ったあと、やもりは、床に落っこちてしまいました。私は、私がやもりを自分勝手に運んだせいで、やもりは、やもりが行きたいと思っていなかったかもしれないところに落っこちてしまって、申し訳ないな、と、今でも思っています。それからやもりは、冷蔵庫のうしろ側に行って、見えなくなってしまいました。そして私も、おっかもパパも、今日まで、やもりを見かけていません。私は、やもりが生きていけているかな、と心配しています。だから私は、ときどき、私が、ご飯を食べていて、食べものを床に落としてしまったときに、やもりが真夜中とかに私たちが食事をしているテーブルの下に現れて、私が、床の上に落としたままにしている食べものを食べるかもしれないな、と思うから、床に落とした食べものも、そのままにしてみています。だけど私は、本当は、床に落ちた食べものを拾うことが面倒くさいから拾わない、という理由も大きいな、と思います。

 

<ご近所さんの生活>エッセイ漫画
前のお話はこちら

 

武井 怜

1988年生まれ。現在、両親と猫と千葉県市川市在住。動物、お笑い、海外のコメディ、甘いもの、お相撲などが好き。コミックエッセイ『気にしすぎガール~この世のあらゆる物事に気を遣いすぎる女の日常~』(KADOKAWA)発売中。

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