地域の一体感を高め、神輿の伝統を次世代へ継承
「日本一の神輿のまち、行徳」をテーマに、行徳の神輿文化を広め、地域を盛り上げていこうという行徳最大規模のイベント「行徳まつり」。開催前に実行委員長の青山真士さんに話を聞いた。
今年で18回目を迎える「行徳まつり」。第16回から会場を南行徳公園に移し、毎年開かれている。今年も「行徳ハロウィン」と同日開催。
まつりの最大の目玉は「神輿巡行」。公園を出発して南行徳駅周辺をにぎやかに練り歩き、見物客も一つになって「神輿のまち」を楽しむ。「行徳は神輿造りが盛んなまち。全国の神輿の約4割が行徳で造られていると言われています。浅草の三社祭などでも担がれている。この伝統を次世代に継承しなければいけない」と青山さんは強調する。
かつての行徳は、江戸幕府直轄の塩田があり、農・漁業が栄える一方、成田街道入り口の宿場町としても発展していた。寺社も多く建ち、宮大工が大勢いたことから神輿造りが盛んになったという。
「現在東京のベッドタウンとして住みやすい街となった行徳には、外国人も含め新しい住民がどんどん増えています。行徳の伝統文化をもっと多くの人に伝えていかないと。同時に、このまつりを通じて住民の連帯感を高め、地域をさらに盛り上げていきたいです」
当日の盛り上がりは神輿だけではない。会場には、グルメやゲーム、体験、ワークショップなどの模擬店がずらりと並ぶ。キッチンカーも登場。ステージでは市民団体の華やかなパフォーマンスが繰り広げられ、パトカーや白バイの乗車体験ができる「防犯フェスタ」もある。
「大人も子どもも楽しめる地元で人気の行徳まつり。毎年多くの人でにぎわいます。今年はドキュメンタリー映画『神輿の町』の上映も予定しています。家族そろって、たくさん楽しんでいただきたいですね」と青山さん。