大切な家族の一員であるペット。いつまでも楽しい時間を一緒に過ごせるように飼い主が心がけておきたいことについて、あいす動物病院の髙橋一馬院長に話を聞いた。
定期健診でペットも飼い主も安心
ペットとの暮らしで飼い主として欠かせないことの1つにペットの健康管理がある。どのような点に気を付ければ良いのだろうか。
「食べない、吐き戻しが多い、下痢をするなど、いつもとは違う様子が見られたら、早めに動物病院を受診してください」と、髙橋院長。
ペットを飼うことに慣れている飼い主の中には、「このくらいの状態であればまだ大丈夫」と思い込んで症状が進んでしまってから受診するケースもある。反対に、飼い始めて間もない飼い主が、健康に影響がない状態のペットを病院へ慌てて連れてくることも少なくないという。
「一緒に暮らしていても、言葉を話すことができないペットの状態を正しく判断することは難しいものです。そういう時のためにも、日ごろから健康管理をしてくれて、何でも相談できる動物病院の『かかりつけ医』を持っておくことが望ましいですね」
たとえば、あいす動物病院では血液・検尿・検便検査などを行う健康診断に加えて、内臓の画像診断なども行っているという。
「人間同様、ペットも年齢が上がれば病気のリスクも高まります。だからこそ、若年の頃から定期健診を受けて健康管理を行うことが大切。また、かかりつけ医と、何でも相談できてアドバイスももらえるような関係性を作っておくことは、飼い主さまの安心感にもつながりますよ」と、提案する。
飼い始めたときから考えておくべきこと
生き物に関わる仕事をする中で、髙橋院長は日ごろ思うことがあるという。
生き物は人間を癒してくれる存在であるだけでなく、命の大切さを教えてくれる貴重な存在でもある。たとえば子どもたちに人気のカブトムシは、1年の命。今の大人たちの中にも、子どものころに泣きながら死んだカブトムシを庭に埋めた経験がある人もいるのではないだろうか。
「つらいことですが、生き物である限りペットも無限の命ではありません。年を重ねたり病気にかったりするなど、万が一のときにペットの暮らしや治療をどうするのか。飼い始めたときから将来のことを考えておくことは、ペットを飼う上でとても大切だと感じています」
愛するペットの一生に関わる大切な話を共にしたり相談したりできる「かかりつけ医」を、ぜひ見つけよう。