
2025年10月11日(土)・12日(日)に香取神社で3年ぶりとなる「四ヶ村例大祭」開催される。
四ヶ村とは、かつての欠真間・香取・湊新田・湊の四ヶ村地域のことをいう。
開催概要
・10月11日(土):宵宮
・10月12日(日):神輿渡御
■香取神社
市川市香取1丁目9−23

「四ヶ村の祭礼」とは

10月11日(土)に宵宮、翌12日(日)に本祭を迎える「四ヶ村の祭礼(香取神社例大祭)」。どのような祭りなのか、改めて紹介する。
3年に1度行われる「四ヶ村の祭礼」は、行徳地域の欠真間・香取・湊新田・湊という旧村4つの総鎮守・香取神社の大祭だ。その歴史は古く、江戸時代にはすでに行われていたとも言われている。
まず本祭当日の早朝に、神社で四ヶ村合同で御霊遷し(みたまうつし)が行われる。宮神輿のほか各町の町会神輿が集結して境内にずらりと並ぶ様は圧巻。神輿に御霊を遷した後は、宮神輿から順番に各神輿の「揉(も)み」を披露する(※行徳では神輿を担ぐことを「揉む」という)。
その後、いよいよ宮出し。宮神輿を先頭に各神輿が「わっしょい」の掛け声で町を練り歩く。渡御のはじめや途中に揉みを披露。神輿を地面すれすれまで下げてゆっくり回す「地すり」、神輿を片手で頭上高く差し上げる「差し」、神輿を水平に放り投げて手首で受け止める「放り受け」など、「行徳揉み」と呼ばれる独特の揉みで神輿がいっそう輝く。
宮神輿は欠真間・香取・湊新田・湊の順番に担ぎ、つないでいくのだが、ここでの攻防が見どころの1つとなる。次の町へ「神輿を渡せ」という役員と、「もっと揉ませろ」という担ぎ手たち。勇壮で粋で、いい塩梅の攻防が、神輿渡御を見守る人々の心も沸き立たせる。
1日かけて四ヶ村を回り、最後の町・湊の渡御が終わると白丁(はくちょう。神輿を町会から町会へ引き渡す役目を担う人々)が宮神輿を担いで香取神社へ戻るのだが、ここからが最大の見せ場である宮入りだ。神社の前で数回揉んだ後、「神輿を境内へ入れろ」「入れるな」の大攻防戦。やっと境内へ入った後も「鳥居をくぐれ」「くぐらせるな」の熱いせめぎ合いが続き、祭りは最高潮に達する。
鳥居をくぐると宮入りとなり、拝殿前で祭りの終わりを惜しむかのように最後の揉みを行い、手締めとなる。
神輿は見て良し、担いでもっと良し!~お神輿練習会開催~
いつも見物していた神輿を、担いでみたいと思っている人もいるのでは。そんな人に向けて各町会ではお神輿練習会を行っている。

担ぎ手募集!湊青年会
「祭り本番に向けて、10月4日(土)にお神輿練習会を開催します。男女ともに初心者大歓迎ですので、ぜひ気軽にご参加ください。一緒に祭りを盛り上げましょう」と、担当者は呼び掛ける。
宮神輿は男性しか担ぐことはできないが、湊では女神輿(町会神輿)が出る。この機会に神輿の基本的な担ぎ方や、行徳ならではの「行徳揉み」を体得して、地元の歴史・文化の一端に触れてみてはいかがだろうか。
- 10月4日(土)16:00~18:00
- 大屋工務店/市川市湊18-19(旧道沿い)
- 申し込み・問い合わせ
TEL:090-2740-4390/浅川
TEL:090-1606-6411/川辺
暑さに負けず、熱気あふれる練習

神輿(行徳揉み)練習会
8月31日(日)、湊新田の胡録神社境内で、四ヶ村青年会による神輿練習会が行われた。
「差し」「放り受け」「地すり」の行徳揉みを、初参加者とベテランの担ぎ手が混じって「わっしょい」の力強い掛け声で息を合わせながら、繰り返し練習していた。ベテランから足運びや担ぎ棒にかける手の位置を修正された未経験の担ぎ手は、アドバイス通りに動きを確認。するとバランスのとれた揉み方に変わり、迫力ある動きを体に刻んでいた。
四ヶ村青年会の椎名さんは「新しい担ぎ手を増やして、行徳独特の揉みを次世代へつなぎたい」と、ていねいに指導していた。
