『ポースケ』
津村 記久子/著(中央公論新社)
今回紹介してくれたのは…西葛西・清新町コミュニティ図書館 江田さん
〈おすすめコメント〉
なんだか心が疲れた時にふと読み返したくなる本ってありませんか? この「ポースケ」は私にとって癒しであり、時として励ましになる本です。
物語では、奈良にあるカフェ「食事・喫茶 ハタナカ」を中心に、女性7人それぞれの生活が描かれています。彼女たちはいずれも個性的で、まっすぐで、不器用。そんな人間くさい姿に親近感が湧いてきます。舞台が関西ということもあり、作中の「お母さんて、ベランダにめっちゃ物置くよな」「うん」というような会話のテンポや感性がなんともシュールで、肩の力が抜けるようなゆるさがあります。
それぞれが悩みを抱えていて、挫けそうになりながらも少し前進する。そんな彼女たちの姿にそっと元気づけられる1冊です。