baychibainfo 
市川市で暮らす、パパ（父）と、おっか（母）と、ごはちゃん（猫）と、私（武井怜）の日常の、漫画と文章です。
ちょっと気になる「ご近所さんの生活」を、我が家のでよかったら、見てもらえたら嬉しいなと思います。
【第59話】
べろが生え変わっているのかもしれない話
私は最近、毎日夜に、梅酒を一杯飲んでいます。その梅酒は、おっかが作った梅酒です。私は、おっかが作った梅酒を、とってもおいしいなと思います。だから、毎日飲んでいます。私は全然、お酒を飲む人じゃなかったのに、最近、梅酒の人になっています。パパもおっかも、あまり、お酒を飲みません。だから、その梅酒は、何年も何年も、だれにも飲まれていませんでした。私の仲のいい人は、家の人が、だれもお酒を飲まないのに、どうして梅酒を作ったの？と、笑っていました。私は、たしかにそうだな、と思って、一緒に笑いました。だけど私は、梅酒は、だれにも飲まれないで、ぜんぜん減らないで、何年も漬けられていたから、私が今、とってもしみしみの、おいしい梅酒を飲めているんじゃないかな、と思います。
私は、梅酒の人じゃなかったときに、梅酒の梅干しを、少しだけ食べてみたことがあります。そのときは、とってもおいしくないな、と思いました。だけど、梅酒の人になってからは、梅酒を一杯注ぐときに、梅酒の梅干しも一粒入れています。梅酒の梅干しを、おいしいな、と思うからです。私は、とってもおいしくないな、と思ったものを、おいしいな、と思うようになることが、不思議だな、と思います。私は、甘いものが大好きでした。今でも、チョコレートとかも、とってもおいしいな、とは思うのですが、スーパーマーケットやコンビニで、なにかお菓子を買っておこう、と思ったときに、最近私が見に行くのが、チョコレートとかのコーナーよりも、おつまみのコーナーになりました。食べたいな、と思うものが、塩っ気のあるものの方が多くなりました。私は、まるで、私のべろが生え変わったみたいだな、と思います。最近は、銀杏を揚げたやつが、とってもおいしくて大好きです。だから、イチョウの木の下を通ると、銀杏が拾えないかな、と思います。
＜ご近所さんの生活＞エッセイ漫画
前のお話はこちら
武井 怜
1988年生まれ。現在、両親と猫と千葉県市川市在住。動物、お笑い、海外のコメディ、甘いもの、お相撲などが好き。コミックエッセイ『気にしすぎガール～この世のあらゆる物事に気を遣いすぎる女の日常～』（KADOKAWA）発売中。
明光企画スタッフ 
