寒い冬がやってくる!
例年以上に暑く、長かった今年の夏。ようやく秋めいてきたかと思えば、寒い季節はもう目の前。そんな冬の暮らしで気を付けたいことの1つが、急激な寒暖差によって体に影響をもたらすヒートショックだ。
今回はヒートショックについて改めて紹介するとともに、自宅でできる予防法や対策などを株式会社尾辻工務店のリ・ホームデザイナー真弓亜希子さんに教えてもらった。
冬場の入浴、高齢の人は特に注意を!
急激な温度差によって血圧や脈拍が大きく変化し、失神したり、心筋梗塞や脳卒中などの病気を引き起こすヒートショック。
たとえば暖かい部屋から寒い浴室に移動すると、体が急に冷えて血管が収縮し、血圧が上昇する。その後、熱いお湯に浸かると血管が拡張し、今度は一気に血圧が下がる。このような急激な血圧の変化によって一時的に脳内に血液が回らず貧血状態になると、一過性の意識障害を起こすことがある。
特に毎年11月から翌年4月にかけて、入浴中に意識を失って浴槽内で溺れて亡くなるという不慮の事故が65歳以上に多く見られる。厚生労働省人口動態統計(令和3年)によると、高齢者の浴槽内での不慮の溺死および溺水の死亡者は4750人。この数字は交通事故死亡者数2150人のおよそ2倍にものぼっており、厳重な注意が必要なことがよく分かる。
徹底的な「暖め対策」が重要
ヒートショックを起こさないためには、どのような対策を講じればよいのだろうか。
「特に入浴時はリビングと浴室・脱衣所との温度差が大きくなりやすいので、温度差をなるべく作らないよう『暖め対策』をすることが重要です」と、真弓さん。
具体的には、浴室や脱衣所の床が冷たくならないようにマットを敷いたり、お風呂用のスリッパを履いて浴室に入ってお湯が出るまで待って床を温めてから入ったり。入浴前に湯船の蓋を開けておいたり、シャワーを出して湯気を作って浴室内を暖めることもおすすめだ。
浴室のリフォームを検討している場合は、暖房付きの換気扇を取り付ければ、浴室全体を暖めることができるので快適に入浴できる。
「タイルの浴室の場合はこれからの季節は特に寒さが身に染みると思います。ユニットバスに交換するだけで各段に暖かさが増しますので、専門店に一度、ご相談してみてはいかがでしょうか」
寒暖差による身体への影響は高齢者だけでなく、高血圧症や糖尿病など生活習慣病を持つ人にとっても大きいといわれている。健康に留意するとともに、この冬はヒートショックを起こさないための対策もしっかりと講じていきたいものだ。
※政府広報オンライン「交通事故死の約2倍?!冬の入浴中の事故に要注意」をもとに編集して作成

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		 明光企画スタッフ
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