大事なことを楽しく学ぶ
日出学園(菅野3)で外部講師による特別授業が行われた。スナック菓子のカルビー株式会社が小学生を対象に食育授業、また東京都調布市にある白百合女子大学の教授らが幼稚園児を対象にSTEAM教育の研究授業を行った。
おやつを楽しく正しく食べよう
カルビーが小学生に食育出前授業
カルビー株式会社は全国の小学生を対象に食育プログラム「食育出前授業」を展開している。6月9日(月)には同学園の小学3年生97人と、4年生100人を対象に食育出前授業を実施した。
まず、ポテトチップスを使い、一日に食べる適量を学ぶ。平均的な小学生がおやつで一日に必要とするカロリーの目安は200㎉で、重量にすると約35g。子どもの両手に乗るくらいがちょうど良いという。児童らは、ふだん自分が食べている量を皿に並べて計量し、比べてみた。また、消化には約2時間かかるので、おやつは食事の2時間前までに食べ終わることが望ましいと学んだ。
次に、食品パッケージに記載された賞味期限と消費期限の違い、原材料名、栄養成分表示などについても説明を受ける。児童たちは手にしたお菓子のパッケージの表示を真剣に見つめていた。
このほか、ジャガイモの栽培から工場でポテトチップスになるまでの動画を観賞。いつも食べているものが、数多くの人の作業を経て出来上がることを知った。
終了後、「35gは思ったより少なかった」「おやつは食事の2時間前までと覚えた」など、子どもたちは笑顔で話していた。
普段食べている量はどのくらいかな?
けんこうはかせになろう
幼稚園で「STEAM教育の研究授業」
6月18日(水)、幼稚園児を対象としたSTEAM教育の研究授業が行われ、同園年長児20人が参加した。講師は、白百合女子大学の石沢順子教授と椎橋げんき准教授。3人の学生が補助した。
Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)の頭文字を取ったSTEAM教育は、教科横断的に課題解決を図る取り組みで、近年、幼児期からの導入が注目されている。そこで石沢教授らは、年長児を対象に、「けんこうはかせになろう」というプログラムを考案し、幼稚園で実践しているという。
この日の授業では、園児たちは4人ずつの班に分かれ、①排泄の大切さ、②バランスの良い食事、③運動と水分補給、④清潔な手洗い、⑤熱中症予防に帽子を被る、をテーマとしたコーナーを順番に進んだ。どのコーナーも、科学的な要素がわかりやすい表現で紹介。たとえば、熱中症予防では人形に温熱ライトをかざし、帽子を被ったときと被らないときの温度を比べ、その効果を視覚的に示していた。
クイズもあり、正解するとスタンプがもらえる。たまると「けんこうはかせ」になれるとあって、皆真剣に臨んでいた。
鍜治礼子園長は「帽子を被る、手を洗う理由を園児が体感し、自ら行動につなげることが大事であり、貴重な授業だった」と話した。